なんか眠れないので不安をぶちまけたら
眠れない。
本当は眠らなくてはいけないし事実として眠いけど、今この時に眠ってはいけない気がしてどうにも落ち着かなくて、結局のところ僕は眠れないでいる。
定時で仕事を切り上げ帰宅してSEKIROをつけて、槍使いにぼこぼこにされ、自分の腕前にがっかりし「どうして家に帰ってまでストレスをためなきゃならんのだ」と思い、9時前にふて寝して1時半ごろに目が覚めた。
彼女からは0時前に電話があり当然出られなかった。
IGNJapanでお気に入りのライターが自分の人生の回顧録を書いていたのでその続きを読んだ。
どうせ2,3記事読んだら眠くなるだろうと思ったけれど、むしろその逆で今その回顧録(まだ読み終えていない)の熱にうなされて普段めったに使わない高性能safaceの純正キーボードをたたいている。
とにかくそのオランダ人のゲームライターの人はすごい人で、その半生を振り返る記事はまるで重厚な冒険小説を読んでいるみたいで、一つ記事を読み終えるとまた次の記事がどんどん読みたくなってくる。
もういい加減寝ないと明日の仕事に響くと思い、先月24歳になって手に入れた23歳の自分にはなかったスキル<自制心>をふり絞ってスマホの画面を切り、目をつぶった。
しかし、頭の中に出てくるのは日本びいきのオランダ人ゲームライターが中国やタイで格闘家としての自分の実力を試すためにヒッチハイクしながら、現地で出会った格闘家と試合をしたり、大学の先輩の家に及ばれして久々に最新ゲーム機にさわって感動したりしている光景がフラッシュバックする。
彼のゲーマーとしての好みはすごくよく自分に似ていて(シューターゲームは割と好きですが…)親近感がわいていた。しかし、彼の人生には自分にはないものがいっぱい詰まっていて、共通点はゲームが好きという一点だけでそのほかのほぼすべてが自分と異なるということに気づかされた。
自分の人生が空虚だとは思わない。でも、彼に比べたら自分の人生の中でいかに多くのあきらめが山積していたか、ものすごく実感させられる。
彼はかなり早い段階で自分の人生のライフワークを見つけていた。
しかし、今の僕にはまだ見つけられていない。
物心ついたころから眠れぬ夜に目を閉じて将来に対して考えることはたびたびあったけど、「いつか漫画の主人公のように、自分の部屋の窓から異世界の使者が訪れて自分をいざなってくれるに違いない」と思うようにしは将来のことについて考えることにふたをした。
24年待っても異世界から「世界を救ってくれ!」と言いに訪れる存在は現れない。
もちろん本気で信じていたわけじゃない、でも現実逃避の妄想には十分な話だった。
もうすぐ彼女と同棲する予定だし、それと同時に籍をいれようと考えている。
もう後戻りはできないんだろうか?
あらゆる夢のあきらめが山積していき、虫歯の痛みになれるようにいつしかそのあきらめの重さにも慣れてしまい、もう24歳になってしまった。
漫画家になるとか脚本家になるとかゲームクリエイターになるとかITのスペシャリストになるとか、なりたいものはいくつかあったけど…
と、なんか、今悲観的に自分の人生を評価して締めくくろうと思ったけど、IT関係のビジュアルベースのストーリーテリングってさ「ゲーム」じゃね?
やっぱ俺にはゲームなのかもしれない。
棚の奥で眠っている大学時代に作った伝説のクソゲー「電脳戦士ヴァルヴァヴィン」の辞書僕ほども厚い設定資料がを呼んでいる気がする。
別にゲームクリエイターとして有名になりたいわけじゃない。いや、それは嘘だ。
でも本当にやりたいことはゲームを作りたい。
あきらめていたわけではない、IT業界にいればいつでもゲーム作りができると半分夢にしがみついていただけだ。
でも実際プログラマーの仕事はゲーム作りとは全く関係ない。モノづくりとしては楽しいけれどやっぱり違う。
ただの寝不足と疲労が原因でネットの記事に影響されやすくなって気持ちが浮ついただけじゃなくて、ちゃんとその時に感じたことを出力しようと思っただけだけれど、やっぱり自分のアイデンティティはストーリーテラーなんだな、と気づいた。
学生時代に同級生や他高校の演劇部や先生方からも多大な評価をいただいたオリジナル脚本の演劇『銃声と薬莢』の栄光にいつまでもしがみついてなくて、新しいものをつくるべきだな。
といっても、なにから始めるべきか。
safaceならスマホゲーくらいは作れるだろうか。8GBで今どきのスマホのエミュレーター動かせるのかな。
ありがとうクラベさん。僕はあなたほどユニークで身の詰まった人生は送れていないけれど、たとえ貧乏になって孤独になってもゲームか何かの創作はやっているかもしれない。
おやすみ。